失恋通りの男達
 失恋通りに雨が降る 
   すすり泣いてる男の涙が雨になり 
   しとしと しんみり 雨が降る
 恋の墓場の 葬儀屋は 
   ハート型の棺桶が壊されて
   山のように積まれているとか
 路地に並んだ失恋酒場 
 『やぶれかぶれ』の簾くぐれば 
   辛めの酒をずらりと並べ
   顔をしかめて やつれた男が 
   徳利を傾げ寂しい夜をやり過ごしている 
 やがて白々 夜も明ければ
   一言二言 つぶやきを 
   失恋神社の賽銭箱に投げ捨てて 
 トボトボ この街を後にする
 もうやめよう まあいいや … あきらめよう

 失恋通りに風が吹く 
   あきらめ切れない男のため息風になり 
   冷たく 痛い 風が吹く
 恋の想い出 土産屋は 
   なぐさめ顔したキャラクターグッズが 
   飛ぶように売れているとか
 失恋酒場の赤ちょうちん 
 『未練慕情』の簾をくぐれば 
   涙まじりの演歌が流れ
   あぜんと遠くを 見つめる男が 
   湿った歌を聞くとはなしに聞いている 
 いつしか白々 夜も明ければ
   一言二言 つぶやきを
   失恋チャペルのキューピットにささやいて 
 トボトボ この街を後にする
 さて行くか しかたないさ … あきらめよう